こんにちは!今回はロンドンのウォレス・コレクションについてご紹介します。

ロンドン旅行を計画中の方、あるいは美術鑑賞が好きな方へ。
大英博物館やナショナル・ギャラリーも素晴らしいですが、もしあなたがロココ美術や中世の甲冑に心惹かれるなら、
ウォレス・コレクションは絶対に見逃せない『隠れた宝石』です。
ロンドン中心部にある旧貴族の邸宅を利用したこの美術館は、優雅な空間に世界最高峰のコレクションが並びながら、なんと無料で入場できます。
私が好きなロココ美術の傑作フラゴナール作『ぶらんこ』の現物も見ることが出来ます!
この記事では、ウォレス・コレクションの魅力的なアクセス情報から、絶対見ておくべき3つの傑作(『ぶらんこ』、『笑う騎士』、そして驚きの甲冑コレクション)を徹底解説します。
ぜひ、あなたのロンドン旅行の計画に加えてみてください!
作品1:フラゴナール『ぶらんこ』に隠された毒!ロココ美術の最高傑作
1. 華麗なるロココ美術の象徴

ウォレス・コレクションを訪れたなら、まず必見なのが、ロココ美術の象徴とも言われるジャン=オノレ・フラゴナール作『ぶらんこ (The Swing)』です。
1767年頃に描かれたこの作品は、それまでの重厚な美術とは一線を画し、
当時のフランス貴族たちの優雅で享楽的な私生活を、鮮やかな色彩で描き出しています。
主人公の若い女性がぶらんこで遊ぶ姿は一見、牧歌的で愛らしい風景に見えますが、
実はこの絵には、退廃的な時代のゴシップが隠されています。
2. 絵に隠された「秘密の暗喩」と裏側で動く愛憎劇
『ぶらんこ』が単なる風景画ではないことは、絵の中に巧妙に配置された「暗喩(メタファー)」を読み解くと分かります。
この絵は、秘密の逢瀬の瞬間を切り取った一枚なのです。
- 飛び散る靴(ミュール)の秘密
- ぶらんこの勢いで宙に舞っている女性の靴は、「貞節の喪失」を意味すると言われています。女性がわざと靴を飛ばしているポーズは、彼女が倫理や道徳から解放され、この秘密の逢瀬を楽しんでいることを示唆しています。
- 茂みに隠れた二人
- 女性の足元、画面左下の茂みに隠れて、彼女のスカートの中を覗き込んでいるのは、この絵の依頼主である若い愛人(男爵)自身であるとされています。これは当時の貴族社会における大胆な遊び心を象徴しています。
- 一方で、ぶらんこを引いている初老の男性は、女性の「夫」です。夫に気づかれぬよう、ぶらんこを使って愛人と密会しているという、なんともスリリングで皮肉な構図なのです。
- 口に指を当てるキューピッド
- 画面左上の愛人の頭上にある彫像は、人差し指を口元に当てて「内緒だよ(秘密の恋)」というポーズを取っています。これは、この逢瀬が秘密のロマンスであることを、ユーモラスに物語っています。
ぶらんこに乗っている女性は若い男を誘惑し、靴を脱ぐことで素足を見せているのです。
ちょっとえっちではないでしょうか。
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作品2:フランス・ハルス『笑う騎士』の解説と裏側
1. 実は笑っていない騎士?謎めいた表情のバロック肖像画

フラゴナールの『ぶらんこ』とは時代も国も異なりますが、ウォレス・コレクションで人気の高い作品が、フランス・ハルス作『笑う騎士 (The Laughing Cavalier)』です。
この作品の最大の魅力は、その生き生きとした表情にあります。
鑑賞者の側に向かって、今にも話し出しそうな、あるいは何かを企んでいるかのような含みのある笑みを浮かべています。
しかし、実はこの作品、「騎士」でもなければ、口を開けて「笑っている」わけでもありません。
このタイトルは後世に付けられたもので、モデルは17世紀の裕福なオランダ市民です。
ハルス特有の軽快な筆致が、観る者に彼が笑っているかのような躍動感を与えているのです。
2. 謎めいた衣装に隠された富とメッセージ
この肖像画は、モデルの表情だけでなく、その豪華絢爛な衣装にも注目が集まります。
彼が身に纏う絹の衣装は、当時の最高級品であり、17世紀オランダの「黄金時代」における市民の経済的な繁栄と自信を象徴しています。
特に、細部まで丁寧に描かれた襟元の精緻なレースや、金の刺繍は、モデルがただ者ではないことを示しています。
さらに彼の袖の刺繍をよく見ると、愛のシンボルや富の象徴といった、
謎めいた模様が隠されています。これは、肖像画に描かれた人物が、絵を通して鑑賞者に秘密のメッセージを送っているかのように感じられます。
この謎を探りながら鑑賞するのも、この絵の大きな楽しみの一つです。
作品3:世界有数のコレクション!武器と甲冑が語る騎士のロマン
ウォレス・コレクションは絵画だけではありません。館内の約4分の1を占める「武器と甲冑のコレクション」は、世界でも有数の規模と質を誇ります。
1. 武器ではない?「芸術品」としての甲冑
このコレクションの魅力は、単に古い武器の展示ではない、という点にあります。
ここに並ぶ甲冑の多くは、実戦用というよりは、儀礼用や馬上槍試合用のものであり、
最高の職人による精巧な装飾が施された芸術作品です。
当時の甲冑は、身を守るための道具であると同時に、騎士や貴族の権力と富の象徴でした。
特に、豪華な彫金が施された甲冑からは、中世ヨーロッパの華やかさと、そこに生きた騎士たちのロマンを感じることができます。
2. 騎士の甲冑から学ぶ、旅で大切なこと
騎士にとって甲冑は「命綱」でした。高価で、着用に手間がかかるにもかかわらず、彼らは自分の身を守るために完璧な準備をしました。
現代のロンドン観光においても、自分の身を守り、快適な旅をするための「準備」は非常に重要です。
特にウォレス・コレクションを訪れるような旅慣れた方こそ、旅の質を上げるためのアイテムを揃えておきたいものです。
ロンドン旅行を快適に!ウォレス・コレクション訪問前の必携グッズ
騎士が甲冑をまとったように、あなたのロンドン旅行を支えるために、ウォレス・コレクション訪問前に準備しておきたい実用グッズをご紹介します。
① まずは情報収集と知識武装に!
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② 旅先での「命綱」!実用的な電化製品と安全対策
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【まとめ】ロンドンの隠れた宝石、ウォレス・コレクションへ
ロンドンの喧騒を忘れさせてくれるウォレス・コレクションは、
フラゴナール『ぶらんこ』や『笑う騎士』、そして豪華な甲冑コレクションが並ぶ、優雅な邸宅美術館です。
これらの貴重な作品が、侯爵が暮らした豪華な邸宅にさりげなく展示されており
、静かにじっくりと鑑賞できるのが最大の魅力です。しかも入場料は無料なので、ロンドン旅行ではぜひ訪れたい「隠れた宝石」と言えます。
この記事の情報を活用して、知的好奇心を満たす特別な美術鑑賞を楽しんでください!

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